土蔵の再生記録〜味噌蔵から事務所へ〜
徳清土蔵群の中で最大で敷地40坪、建坪延べ80坪の広さがあった味噌蔵を、解体・再築も検討したが元通りに組み立てるのが不可能との判断で新事務所は南側の20坪を取り壊して北側の20坪部分の構造材だけを残し、約15㍍南に曳き家。新たに新事務所として再生する計画となった。また取り壊す南側の構造材も製材して改築の補足材として利用する事になった。
- 建物の外観は他の土蔵群にあわせて蔵風の外観。しかし準防火地域のため外壁はサイディング、内部は通気工法、断熱材、OAフロアを使用した極めてモダンな設計となった。
- 一階部分は事務所、二階部分は天井の小屋組み構造が見える会議室スペースとして利用する事となった。
- 工期は平成16年7月から11月までの半年間。施工 (株)阿部工務店 設計 (株)三衡設計舎
設計図
完成
工事の様子
解体前の味噌蔵
工事開始
平成16年7月 南側部分の解体と土台工事
平成16年8月 第1回曳き家工事 150m南に移設
平成16年8月 第2回曳き家工事 90度横に回転して土台へ設置
事務所内部工事
平成16年9月〜 補強工事
通気・断熱工事
既存の柱、梁を活かした内装
工事完了後
完成した本社事務所は、盛岡市内にある町並みなどで魅力ある都市景観を創造するなど、都市景観をリードする建築物に与えられる、盛岡市の都市景観建築賞を受賞しました。